介護記録システムの導入によって、用紙から記録の電化が行われ、介護職員間での情報の共有化と業務の効率化が期待できます。
記録業務仕組みを変えますので、ヘルパーさんや職員の方の戸惑いやスムーズな移行に不安を感じる場合もあると思います。
システム導入に際して、ご案内いたしますので参考にしていただければ幸いです。

①介護記録システムの選定

介護記録システムは、数多くの商品が各企業から提供されていますので、介護施設事業所に合ったシステムを導入することをお勧めいたします。
事前に、介護記録の現在の状況から問題点や課題点を整理し、改善したい事項を明確にする必要があります。
例えば、PCのキーボード入力が不慣れなヘルパーさんが多いため、音声入力や入力補助機能を利用した登録が必要である。
また、介護現場からスマホやタブレットによる登録や閲覧が必要ならば、そのような機能に対応したシステムを候補にします。
システムの導入費用も重要です。初期費用と月額料金、機能などを比較し最終的に決定いたします。
介護システムと介護記録が連携させるのか、別々に運用するのかも検討する必要があります。
一般的には、介護施設事業所の要望に一致する場合、連携は効果的に思えますが、費用面が高額であったりする場合があります。
また、機能の部分的な修正や変更に対応できない事やカスタマイズも対応していない場合も多いと思われます。
一方、連携しない介護記録システムは、プログラムのカスタマイズ(修正)に対応可能であったり、機能面でも豊富の可能性があります。
つまり、介護施設事業所の介護記録に柔軟に対応が可能が多く、価格面でも低価格なサービスが多いと思われます。
契約期間も重要です。1か月単位ですと、解約を行いたい場合に短期間で可能ですが、年単位や5年などの場合、一度、契約を行いますと簡単に解約は出来ません。
クラウド型の記録システムなどは、無料デモや無料のお試し期間を設けている場合が多いですので、機能面などを本番の導入前に確認することも必要です。
介護施設事業所に合ったシステムを、色々な視点から判断する必要があります。

②介護職員全員へシステム導入の告知

介護職員へ介護記録システムの導入目的や、現状の介護記録の改善できる点や内容、効果を説明します。
PC、スマホ、タブレットなどの機器の操作に不慣れな職員もいらっしゃりますので、操作説明の実施やシステムへの移行期間などをも含めて説明します。
また、現状の介護記録方法が変わることで否定的にならないように、介護業界や介護施設事業所のIT化についても伝えることで、協力的な賛同を得られると思われます。

③操作説明の実施

介護記録システムの操作方法の説明を、介護職員へ実施いたします。
通常業務がありますので、操作説明書を各人が確認しシステムを利用する方法で問題なければその方法で良いと思います。
不安を感じる職員が存在する場合、操作説明会を実施する場合もあると思います。
また、介護施設事業所内で、職員からの問い合わせ窓口を設置することで、更に、理解を深めることが出来ると思います。

④本番システムの移行期間設定

用紙管理から介護記録システムへの移行は、操作方法など慣れていませんの介護職員に負担が掛かる場合もあります。
移行方法は2種類になります。
移行開始日から、用紙管理を無くして、介護記録システムへ切替を行い電子化する方法です。
もう一つは、用紙管理と介護記録システムを混在し両方を使用し、介護職員が簡単に利用できる機能から段階的に切り替え、最終的に移行する方法です。
最終的には、介護施設事業所に合った方法を判断し決定する必要があります。
一般的には、段階的に介護記録システムへ移行する方法が業務に混乱が無く、お勧めと思います。

⑤システム運用状況の確認

介護記録システムを導入が、数か月以内に介護職員が使用してみて、どのような状況なのか確認を行います。
導入の当初は、介護職員の戸惑いがあり導入効果の実感が沸かない場合もありますが、暫く介護記録システムを利用することで利便性や改善効果が実感されると思います。
また、介護記録システムを利用し業務を進めて、問題点や課題点が新たに発見される場合もありますので、確認会やフォローアップなどの実施で、更に、業務の改善や効率化が進むと思います。